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口頭

アルファノックアウト反応を用いたアルファ換算幅の$$^{212}$$Po/$$^{210}$$Po比決定

吉田 数貴; 田中 純貴*

no journal, , 

$$^{210,212}$$Po($$p$$,$$palpha$$)$$^{206,208}$$Pb反応の各種断面積(三重微分断面積・一次元運動量分布・全ノックアウト断面積等)を分析し、その断面積からアルファ換算崩壊幅の情報が引き出せることを見出した。これはアルファノックアウト反応の表面性により、空間全領域のアルファ振幅(すなわちアルファ分光学的因子)ではなく、原子核表面のアルファ振幅のみがノックアウト反応断面積に寄与するためである。したがって、アルファノックアウト反応はアルファ崩壊核の換算崩壊幅、すなわち原子核表面でのアルファ粒子形成率を決定する手段となり得る。

口頭

中性子捕獲反応により生じるガンマ線の円偏光度測定のためのポラリメータの開発

遠藤 駿典; 安部 亮太*; 石崎 貢平*; 伊東 佑起*; 奥 隆之; 奥平 琢也*; Omer, M.; 亀田 健斗*; 北口 雅暁*; 木村 敦; et al.

no journal, , 

複合核を介する過程では、空間反転対称性の破れが基本的な粒子同士の反応である陽子陽子散乱に比べ、最大で約$$10^{6}$$倍増幅することが実験的に確認されており、この現象はs-p混合モデルで説明できるとされている。s-p混合モデルに基づけば時間反転対称性も複合核過程を介すことで増幅されることが示唆されており、複合核過程は素粒子標準模型を超える時間反転対称性の破れ探索のプローブとなりうる。しかしながらs-p混合モデルは未だ実験的に検証されていないため、我々はs-p混合モデルにより予言される中性子捕獲反応により生じるガンマ線の角相関項の測定を行い、モデルとの比較を通じて検証を行うことを目指している。角相関項の一つに、捕獲反応で生じるガンマ線の円偏光度に依存する項があり、この項の測定をJ-PARC・MLFで行うことを目的として、ガンマ線円偏光度解析のためのガンマ線ポラリメータを製作した。そして分子科学研究所・UVSORにて円偏光ガンマ線を使用して、偏極分解能の評価を進めている。またJ-PARC・MLFの偏極中性子ビームを用いて、実際の測定体系と同体系での偏極分解能の測定を進めている。本講演ではポラリメータの詳細及び今後の展望について議論する。

口頭

BiFeO$$_3$$-BaTiO$$_3$$混晶系の局所構造解析

米田 安宏; Kim, S.*; 和田 智志*

no journal, , 

BiFeO$$_3$$とBaTiO$$_3$$で固溶体を作成するとBaTiO$$_3$$組成が0.3から0.7で室温でpseudo cubic相が現れる。Cubic構造でも強誘電性が失われているわけではないため、強誘電性の起源を解明するために2体相関分布関数を使った構造解析を行なった。これらの固溶体の局所構造はそれぞれのpure limitであるBiFeO$$_3$$とBaTiO$$_3$$に一致するが、BaTiO$$_3$$組成が0.3において固溶体特有の構造が現れた。

口頭

HFB+QRPA法による中性子過剰核のベータ崩壊半減期の理論予測

湊 太志; Zhongming, N.*; Liang, H.*

no journal, , 

中性子過剰核のベータ崩壊半減期を、HFB+QRPAを用いて理論的に予測を行った。本研究の特徴的な点は、対相関力に有限レンジの相互作用を用いたことである。さらに、理論予測の再現精度を高めるために、アイソスカラー型の対相関力の強さをBayesian Neural Network(BNN)を用いて既知の実験データから学習し、適用した。本研究から、有限レンジの対相関力を採用することによって、HFB方程式を解くための基底の数に対する半減期の依存性が、ゼロレンジ型の対相関力に比べて小さくなることが分かった。この理論手法を用いて、既知の半減期を再現するようなアイソスカラー型の対相関力をサーチし、それをデータ化し、BNNを用いて学習させることによって、実験データのない原子核のアイソスカラー型の対相関力を予測した。予測された対相関力を用いて、HFB+QRPAから実験データのない原子核の半減期予測を行った。その結果、既知の実験データを概ね再現するとともに、実験データのない原子核についても不定性の範囲が過大にならずに予測できることが分かった。

口頭

J-PARCにおける$$phi rightarrow K^{+}K^{-}$$測定のためのMRPC試験機の開発状況

佐甲 博之; 佐藤 進; 三明 康郎

no journal, , 

J-PARCの陽子・原子核衝突において$$phi rightarrow K^{+}K^{-}$$を測定し、$$phi$$の原子核中における質量変化を研究する実験を提案している。この実験のためにE16スペクトロメーターの前方角に設置するK中間子識別用のMRPCの開発を行っている。実験で要求される耐高レート性能を達成するため、MRPCのガスギャップを構成するガラス板を昇温して電気抵抗率を下げる機能を持ったMRPC試験機を開発している。本講演では、このMRPC試験機の設計・製作およびLEPS2におけるビーム試験と性能評価について報告する。

口頭

ボース・アインシュタイン凝縮体を用いたメゾスコピック輸送

内野 瞬

no journal, , 

ボース・アインシュタイン凝縮体を用いたメゾスコピック系を議論する。いくつかの設定のもとでの輸送特性を明らかにし、メゾスコピック超伝導体との違いを明らかにする予定である。

口頭

NdPd$$_5$$Al$$_2$$及びNd$$_3$$Pd$$_{20}$$Ge$$_6$$におけるNd核の超微細相互作用分裂の中性子散乱による研究

目時 直人; 柴田 薫; 松浦 直人*; 北澤 英明*; 鈴木 博之*; 山内 宏樹; 萩原 雅人; Frontzek, M. D.*; 松田 雅昌*

no journal, , 

NdPd$$_5$$Al$$_2$$におけるNdの超微細相互作用分裂を高分解能の中性子非弾性散乱によって研究した。Nd核の核スピン($$I$$=7/2)と、$$|pm9/2rangle$$の軌道が主成分の$$Gamma_6$$基底状態を示す4$$f$$電子との間の超微細相互作用によって、磁気秩序相において生じた超微細相互作用分裂に起因する中性子非弾性散乱ピークを、$$hbaromega$$ = $$pm$$3$$mu$$eVのエネルギーに観察した。低温では、Nd核スピンの低エネルギー状態の占拠確率が増加することによりNd核スピンが偏極し、反強磁性散乱ピーク強度に寄与するが、その際、中性子の非スピン反転過程の寄与が最も大きい。この現象の応用として反強磁性散乱ピーク強度の温度変化から、Nd$$_3$$Pd$$_{20}$$Ge$$_6$$のNd磁気モーメント及び超微細相互作用分裂の大きさを見積もることに成功した。

口頭

電子飛跡検出型コンプトンカメラによる原子炉炉室内のガンマ線イメージング試験

園田 真也*; 高田 淳史*; 谷森 達*; 津田 雅弥*; 田原 圭祐*; 小林 滉一郎*; 谷垣 実*; 永井 晴康; 中山 浩成; 佐藤 大樹

no journal, , 

京都大学が開発中の電子飛跡検出型コンプトンカメラ(ETCC)は、ガンマ線の到来方向を一意に決定し定量性のあるガンマ線画像を取得できる唯一の検出器である。ETCCは2方向からの同時測定で定量的な3次元分布が得られることを見込んでいる。この新しい検出器の実証を行うため、京都大学複合原子力科学研究所にある原子炉炉室のキャットウォークから炉心を見下ろす方向にETCCを設置して炉室内のガンマ線分布を測定した。本講演ではイメージング分析結果を報告する。

口頭

ビスマス添加した希土類-クロム酸化物GdCrO$$_{3}$$の磁気的性質

吉井 賢資; 辻 卓也; 松村 大樹; 西田 銀一*; 井上 直希*; 深田 幸正*; 矢板 毅

no journal, , 

希土類-クロム酸化物GdCrO$$_{3}$$にBiを添加した場合の磁気的性質を調べた。この物質は、磁性と誘電性が共存するマルチフェロイックであること等が報告されている興味深い系である。固相反応法により、BiをGdサイトに5-10%置換した仕込み量で合成したところ、920$$^{circ}$$C近傍で単相試料が合成できた。これは、希土類の異なる同構造系Sm$$_{0.9}$$Bi$$_{0.1}$$CrO$$_{3}$$で報告された結果と同様である。すなわち、通常1300$$^{circ}$$C以上で合成・焼結される${it R}$CrO$$_{3}$$(${it R}$: 希土類)の合成温度がBi添加により大幅に低下した。磁化測定からは、(Gd,Bi)CrO$$_{3}$$試料は、GdCrO$$_{3}$$と同様に、170KでCrスピンの弱強磁性が発現するなどの性質を示した。この結果は、Sm$$_{0.9}$$Bi$$_{0.1}$$CrO$$_{3}$$の磁気転移温度が60K近傍であり、SmCrOSm$$_{0.9}$$Bi$$_{0.1}$$CrO$$_{3}$$の転移温度(190K)より大幅に低いという性質と全く異なる。Biの結晶サイトを特定するために放射光吸収分光測定も行っており、その他の結果も含め報告する。

口頭

核分裂計算コードFIFRELINの放射線輸送計算コードPHITSとの接続

小川 達彦; Litaize, O.*; Mancusi, D.*; Chebboubi, A.*; Serot, O.*

no journal, , 

CEAが開発を進めるFIFRELINは、核分裂における観測量を計算する目的で開発された核分裂計算コードである。本発表では、同コードを放射線輸送計算コードPHITSと接続した計算コードシステムの開発に関する成果を報告する。最初に、FIFRELINの計算する即発放射線のエネルギー分布を汎用放射線輸送計算コードPHITSで読める形式で出力可能とし、核分裂に起因する即発中性子の輸送に対して、測定器の応答計算や遮蔽の性能評価などが可能となった。さらに、FIFRELINが出力する核分裂片の生成量について、燃焼計算コードDCHAIN-PHITSと互換性のある形式で出力するインタフェースも作成し、この改良によりFIFRELINが計算した核分裂生成物の質量・電荷分布をDCHAIN-PHITSで読み込み、任意の中性子照射履歴、冷却期間に対して放射能の量や種類を計算できるようになった。以上のように、FIFRELINはPHITSと高い親和性を持つようになり、その汎用性を高めた。

口頭

スピン熱電素子の耐ガンマ線照射耐性

岡安 悟; 武山 昭憲*; 大島 武*; 針井 一哉*; 家田 淳一; 石田 真彦*; 齊藤 英治

no journal, , 

スピン-エネルギー変換材料科学研究グループでは放射線に強いとされるスピントロニクス材料の原子力分野での応用を目指している。前回の学会ではスピン熱電素子の耐重イオン照射特性について調べた。素子は重イオン照射による円柱状欠陥形成でダメージを受けるが未照射部分は健全性を保ち続けること、また使用済み核燃料キャスク周辺での利用で十分な寿命を有することを報告した。今回は耐ガンマ線照射線特性について報告する。同素子へのガンマ線照射に関してはYagmurらの論文で、0.3MGyまでの照射で素子の健全性が保たれることが報告されている、我々はさらに過酷な環境下での使用を想定し、$$sim$$1MGyまでの室温ガンマ線照射、および150$$^{circ}$$Cでの照射を行ったのでその結果を報告する。

口頭

高速重イオン照射したY$$_{3}$$Fe$$_{5}$$O$$_{12}$$におけるナノ構造形成

石川 法人; 田口 富嗣*

no journal, , 

100MeV以上の高速重イオンをセラミックスに照射した際のヒロック形成とイオントラック形成を包括的に理解することが、照射損傷メカニズムを理解する上で重要である。本研究では、Y$$_{3}$$Fe$$_{5}$$O$$_{12}$$を対象として、電子的阻止能の高い領域での、様々なイオンエネルギー,イオン種の高速重イオン照射を行った。照射後に、透過型電子顕微鏡による観察データを解析し、ヒロック直径とイオントラック直径とが、常にほぼ同じ大きさであることが分かった。これまでの先行研究で、イオントラックの直径が、主に電子的阻止能に依存すること、さらには、その電子的阻止能依存性に対してイオン速度も補正効果として影響を与えることは知られていた。その影響は、イオン速度効果と呼ばれている。本研究により、ヒロックの直径と高さの電子的阻止能依存性に対しても、同様の傾向のイオン速度効果が現れることを初めて明らかにした。さらに、ヒロック直径と高さとの間に、1対1の相関関係が成り立っていることを突き止めた。この相関関係は、既存の熱スパイクモデルの枠組みで説明することができることも分かった。今回は、熱スパイクモデルに基づいて、ヒロック形成の動的プロセスを議論する。

口頭

検出器応答予測のための飛跡構造計算モデル開発

小川 達彦; 平田 悠歩; 松谷 悠佑; 甲斐 健師

no journal, , 

入射荷電粒子が標的物質にエネルギーを付与する過程を明示的に計算する飛跡構造解析計算は、放射線検出器物理にとって重要な技術である。しかし、従来の飛跡構造解析計算は標的物質の誘電関数を基に行われており、水以外の誘電関数はあまりよく知られていないために、放射線検出器に使われるガラス,ガス,有機高分子などには使えない問題があった。そこで本研究では誘電関数を使うことなく、二次電子エネルギー分布の系統式と阻止能を基に飛跡構造解析計算を行う手法を考案した。これにより、誘電関数の測定値の有無にかかわらず、任意の物質で飛跡構造解析計算を実行することを可能とした。この手法で、標準的な検証データである陽子の水中の飛程や、エネルギー付与の動径方向分布を計算したところ、従来のコードや実験値とよく一致することも確認できている。さらに、このモデルでケイ素中の陽子線による放射線飛跡を計算すると、従来法による計算に比べて格段に空間分解能が向上することを確認できた。このモデルは原子力機構の放射線輸送計算コードであるPHITS Ver3.25以降に実装され、任意物質に適用できる世界初の汎用飛跡構造解析コードとしてユーザーに提供される予定である。

口頭

数十keV分子の表面散乱による分子解離にかかわる数値計算

松原 章浩; 神野 智史; 藤田 奈津子; 木村 健二

no journal, , 

超小型AMS装置では、表面ストリッパーという技術で$$^{14}$$Cの同重分子($$^{13}$$CH, $$^{12}$$CH$$_{2}$$等)を解離・分別する。本発表では、表面ストリッパーの解離能力を数値的に評価したことについて報告する。超小型AMS装置では、入射エネルギーは数十keVである。このエネルギー領域では、入射粒子の結晶表面に平行な速度成分が、表面電子(ここでは自由電子を想定)のフェルミ速度の数十%になる。したがって、表面電子のエネルギー分布を取り入れて解離能力の評価を行った。計算の結果、解離能力は実用で求められるレベルに十分到達することが分かった。

口頭

2軌道ハバードモデルにおける有効スピン軌道相互作用のクーロン相互作用による増大

久保 勝規

no journal, , 

トポロジカル物質やスピントロニクスなどにおいて、スピン軌道相互作用に起因する現象が精力的に研究されている。そのような現象の実現には、スピン軌道相互作用が大きい系が有力であり、原子番号の大きな元素を含む化合物が探索されてきた。一方、スピン軌道相互作用の効果を大きくするという意味では、クーロン相互作用による有効的なスピン軌道相互作用の増大を考えることもできる。本研究では、スピン軌道相互作用を取り入れるための最小限の模型として2軌道ハバードモデルを考え、有効的なスピン軌道相互作用が大きくなる条件を調べる。ハートリー・フォック近似による先行研究では、クーロン相互作用とフェルミ面での状態密度が大きいときに増強効果も大きくなるということがわかっている。ただ、増強効果が大きくなるほどにクーロン相互作用が大きい領域では、ハートリー・フォック近似を超えた効果を取り入れることは必須となってくる。そこで、本研究では変分モンテカルロ法を用いて、ハートリー・フォック近似を超えた強相関効果によって、有効的なスピン軌道相互作用がどのように変化するかを調べる。

口頭

Search for the $$K^-ppn$$ bound state in the in-flight $$K^-$$ reaction on helium-4

橋本 直

no journal, , 

J-PARC E73実験においてハイパートライトン寿命測定を目指している。そのテスト実験として$$^{4}_{Lambda}$$Hの寿命を測定するべく、ヘリウム4標的に1GeV/cの$$K^-$$ビームを照射したデータを取得した。実験はJ-PARC T77として2020年6月におよそ3日間のビームを利用して行われたが、このデータに含まれる$$Lambda dn$$終状態事象の解析によりK中間子原子核$$K^-ppn$$の探索も可能である。本講演ではこの$$K^-ppn$$探索の解析について報告する。

口頭

硫酸Gd水溶液中におけるGd$$^{3+}$$イオン発光寿命の測定

岩田 圭弘; 関谷 洋之*; 伊藤 主税

no journal, , 

ランタノイド元素の一つであるガドリニウム(Gd)について、レーザー誘起蛍光(LIF)を用いた硫酸Gd水溶液中のGd$$^{3+}$$イオン発光寿命測定に関する研究を行っている。本研究では、励起光源に波長266nmのナノ秒パルスレーザーを使用し、波長312nmの発光を分光器で波長分離して光電子増倍管で検出した。発光寿命は2ms程度と測定され、他のランタノイドイオンと比較して寿命が長いことがわかった。

口頭

偏極中性子を用いた$$^{139}$$La(n,$$gamma$$)$$^{140}$$La反応における$$sigma_ncdothat{k}_gamma$$相関項の測定

安部 亮太*; 石崎 貢平*; 伊東 佑起*; 遠藤 駿典; 奥 隆之; 奥平 琢也*; 亀田 健斗*; 北口 雅暁*; 木村 敦; 酒井 健二; et al.

no journal, , 

原子核が中性子を吸収し複合核共鳴を形成する反応である中性子共鳴吸収反応において、空間反転対称性の破れの大きさは最大で10%にもおよび、陽子-陽子散乱に対して$$10^{6}$$倍増幅されることが確認されている。これはs波共鳴とp波共鳴の混合によるものであると考えられており、同様の原理で時間反転対称性の破れが増幅されることが理論的に示唆されている。このことから、我々は中性子共鳴吸収反応を用いた時間反転対称性の破れの探索実験を計画している。時間反転対称性の破れの増幅度は原子核ごとに異なり、パラメータ$$kappa(J)$$に依存している。$$kappa(J)$$は(n,$$gamma$$)反応の角相関項を測定することで求めることができ、標的核の候補の一つである$$^{139}$$Laについては、これまでに2つの角相関項の測定により制限がかけられている。これらの結果に加え、さらに別の角相関項の測定を行うことにより、制限された$$kappa(J)$$の値、および使用した理論式の妥当性が検証でき、信頼度を上げることができる。J-PARC・MLF・BL04にて偏極中性子を用て$$^{139}$$La(n,$$gamma$$)$$^{140}$$La反応のガンマ線角度分布を測定し、中性子偏極方向とガンマ線放出方向のなす角に依存する角相関項について解析を行った。

口頭

インジウム標的を用いた時間反転対称性の破れ探索に向けた$$^{115}$$In(n,$$gamma$$)反応断面積の角度依存性の測定

高田 秀佐*; 安部 亮太*; 石崎 貢平*; 伊東 佑起*; 遠藤 駿典; 奥 隆之; 奥平 琢也*; 亀田 健斗*; 北口 雅暁*; 木村 敦; et al.

no journal, , 

原子核が中性子を共鳴吸収し複合核状態を経る過程では、パリティ(P)対称性が大きく破れて現れることが様々な原子核において観測されている。複合核において観測されているP対称性の破れの大きさは、核子間相互作用において観測されているP対称性の破れに比べて最大10$$^{6}$$倍大きい。この現象は入射中性子の軌道角運動量が異なる共鳴である、s波共鳴とp波共鳴が隣接する場合に観測されており、s波とp波の部分波の干渉によってP対称性の破れが増幅すると説明されている。同様の機構によって時間反転(T)対称性の破れも増幅しうることが理論的に予測されており、その増幅率は未知定数$$kappa$$(J)を用いることによって、すでに観測されているP対称性の破れと結びつけることができる。この対称性の破れの増幅現象を利用することによって、従来にない高感度なT対称性の破れの探索が可能となることが期待されている。現在、我々は複合核におけるT対称性の破れの探索実験に向けた研究を行っている。本研究では、探索実験の標的候補核の選定を目的として、$$^{115}$$In+n反応のp波共鳴から放出される$$gamma$$線の角度分布を測定する実験を、J-PARC・MLFのビームライン04 ANNRIで行った。In(n,$$gamma$$)反応の$$gamma$$線の角度分布測定によって、未知定数$$kappa(J)$$に対して制限を与えることに成功した。また、$$^{115}$$Inを標的としてT対称性の破れ探索実験を行う場合を仮定して、電気双極子能率探索実験で現在与えられている上限値を更新するために必要な測定時間についても見積もった。

口頭

メソン交換とクォーク模型で記述する$$pi J/psi-Dbar{D}^ast$$相互作用

山口 康宏; 安倍 幸大*; 保坂 淳

no journal, , 

2013年に報告された$$Z_c(3900)$$は興味深いエキゾチックハドロンの一つである。HALQCDによる格子QCDシミュレーションにより、$$Z_c(3900)$$はチャームクォーク交換を伴う$$pi J/psi-Dbar{D}^ast$$ポテンシャルが生成するcusp状態であることが示唆されている。一方で、チャームクォーク交換力の性質はいまだ理解されていない。本研究ではメソン交換模型とクォーク交換模型を用いて、この相互作用の性質を調べる。

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